テール・ツイスター
L.藤原勝男
まだ残暑の名残りはありますが早いものであっという間に初秋の頃となりました。
私としては、毎年今時期淋しくもあり嬉しくもあるちょっとした出来事があります。いつからか定かではないですが私が子供の頃からだったと思います。
毎年3月下旬頃から作業小屋の周辺にツバメが巣作りにやってきます。気にしながら見始めたのが15年位前からだったでしょうか。
海を渡り遠く東南アジアの方よりやってくるといいます。そして毎年同じ場所に巣を作ります。ツバメは縁起のよい鳥とか色々ありますが、それ以上に毎年巣作りに来るツバメの事が愛おしく思い、3月下旬頃になると昨年と同じ巣の周りを出たり入ったり今年も来たな~って感じです。それからはせっせと巣作りが始まります。
たまには作成中の巣が落下したり(>_<)… それでもめげずにせっせと巣を作り子育ての準備に入ります。ヒナになる前は朝夕とその他気にしながら巣を見守り、時にはカラス等に狙われ追い払ったり、外敵が来るとツバメの鳴き声も違うので近くにいる時などは気付きます。そんなこんな時は流れ巣からヒナが顔を出します。可愛くて自然と笑みがこぼれます。
大体3~4羽のヒナがちょこんと、それからは親ツバメは餌やりでせっせと行ったり来たり子育てに奮闘です。
こっちはヒナのフンの掃除と巣が落ちないものかハラハラしながら見守りあっという間に巣立ち間近、飛び方の練習のようなものが始まり子ツバメが小屋の梁に並んでとまっています。何か勝手に『ありがとう』と伝えてる様な感じ。
そうなるとホッとする感じと淋しい感じと切ない気持ちになります。その数日後、知らないうちに旅立って行き賑やかだった小屋の周辺の巣を淋しく見つめながらまた来年来るかな~って思いながら楽しみにしております。